親孝行から孔子へ (23)慎むべき3つの言葉。
前回は、
生徒が学びを止めてしまう
4 の状態について
孔子の言葉を紹介しました。
『論語』には
孔子の言葉や行いが
門人たちによって
丁寧に記録されているため、
それを読んでいると
孔子が多くを語っているように
みえますが、
『論語』には
次のような言葉があります。
孔子が語らなかったこと。
子(し)、まれに
利(り)と命(めい)と仁(じん)とを言う。
-『論語』子罕篇(しかんへん)より-
意味は次のようになります。
『 孔子は、
「利」と「命」と「仁」という
3 つについては
言葉を慎んで、
やたら口にするようなことはなかった。』
「利」・「命」・「仁」
「利」は利益、
「命」は天命・運命・宿命、
「仁」は孔子の教えの中でも
最高位にある仁道のことを示しています。
これら
「利」・「命」・「仁」の 3 つは、
人間個人の生活においても
また社会や国家存立においても
根本的かつ重要な
極めて高尚なものです。
人生を大きく揺さぶるものへの警戒心。
場合によっては
人間の向上の精神を失わせるような
誤解を招きやすく
一歩間違えると
大きな混乱を導くものでもあります。
そのため、
この「利」・「命」・「仁」の
3 つについては
問う人の学問の深浅や
修養の厚薄によって
その説明は大きく異なることから
孔子は極めて慎み、
めったに口にしなかったと
伝えられています。
次回に続きます。
