絵の探求と日々のあれこれ

【 制作秘話(2) 】白いワンちゃんをどう描こう?

    
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【 制作秘話(2) 】白いワンちゃんをどう描こう?


先日ご依頼いただいた
白いワンちゃんの絵に取り組んでいます。





今日は、
白いワンちゃんの白をどのように表現するのか
ご紹介してみようと思います。




透明水彩絵の具の特徴は
その名前通り
透明度の高さにありますが、

それは紙の白さが
透けるほどの透明感です。




透明水彩で白いものを描くときは
その透明感を活かして、

白い絵の具を使わないで描くことが
透明感を出すポイントの一つになります。




透明水彩が難しいと言われる理由


『 family ~家族を想うとき~』by NORi


上の写真は、
私が好んで描いている
白い器シリーズの作品です。


白い紙の色を塗り残すようにして
周りに色を塗ることで

塗らない部分を「白として表現する」
という塗り方をしています。




透明度の高い絵の具では、

一度塗った色は
上から他の色を塗っても
なかなか下の色を消すことはできません。


これは上からどんどん重ねて
新しい絵を描き足すことができる

絵の具の不透明性を活かした
油絵などの技法とは
大きく異なる点です。




つまり、
上から色を重ねる際には

最終的にどのような色になるのか
下の色とのコンビネーションを
ひと塗りひと塗り

頭の中で計算しながら
塗らなくてはならないということです。




ちょうど異なる色のセロハン紙を
薄く重ねていくような感じです。

そして、
やり直しはほとんどできません。


これが、
透明水彩が難しいと言われる理由です。




白いワンちゃんの色選び

doggy-3s

下書き(左)、色選びの一例(中央)、完成作品(右) by NORi



白いワンちゃんの白は紙の色です。

それ以外は色を塗っていきます。


ちょうど、
下書きのスケッチで描いた
鉛筆の黒の部分(=カゲ)に色をつけていきます。




よく見てみると実際のカゲには
様々な色が含まれていますから、

繊細な色の塗り重ねや
色の組み合わせによって

奥深い色の表現を目指したいと
いつも思っています。




透明水彩絵の具は
もともと透明度の高い絵の具なのですが、

実際には
使用する水彩紙によって発色が変わります。


絵の具同士の相性というものもあって
どの絵の具の組み合わせならば
理想の透明感を実現できるのか

調べてみなければ分からない
ということも結構あるのです。


ですので
スケッチブックなどに色々な色を
試し塗りすることがとても有効です。




色を塗ってみると
どの色も本当に美しく、

新しい色の組み合わせを発見したり
色の美しさにあらためて感動したり、

色選びの時間は本当に楽しいです。


↓つづきのお話はこちらです。