Sketch:絵を描くということ
『 ブーゲンビリア 』〈透明水彩〉by NORi
わたしはブーゲンビリアという花が
とても気に入っているのですが、
沖縄でブーゲンビリアを初めて見たとき
その姿に一目惚れしました。
その色と形と存在感が
力強い生命力と生きていく本質を
思い出させてくれているようで、
南国の明るく伸びやかな景色と重なって
なんて美しい花なんだろう
と感激してしまいました。
絵にしてみたものの・・・

スケッチ旅行@沖縄 by Nori
沖縄のスケッチ旅行では
まさに上の写真のような
石垣に咲くブーゲンビリアの絵を
最初に描きました。
ブーゲンビリアの美しさに圧倒されながら
気分よく絵を描いてみたものの・・・
ホテルに帰って改めて絵を眺めてみると
色だけはブーゲンビリア的でしたが
なんだか『つづじの花』のように見えました。
目の前で見ているにも関わらず
ブーゲンビリアの花の特徴を
しっかり観察できていないことが分かり、
わたしは次の日もう一度、
同じ場所へ
ブーゲンビリアを見に行きました。
観察スケッチ
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『 Bougainvillea 』<観察スケッチ (鉛筆)> by Nori
ブーゲンビリアを観察しながら
小さなスケッチを描きました。
鮮やかな色で咲き誇る
ブーゲンビリアですが、
色づいている花びらのように見える部分は
葉っぱが変化したものだそうです。
そして中心にある
シベのように伸びた筒状の部分が花で、
この筒の先端に小さな白い花が咲きます。
色を描き留める
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『 Bougainvillea 』<観察スケッチ (水彩)> by Nori
次は色です。
上の写真は
ブーゲンビリアの色を描き留めるために
現地で塗った水彩スケッチです。
沖縄から帰った後も
ブーゲンビリアの美しさに魅せられたまま、
なんとか素敵な絵にしたいと
絵の構想を温めていきました。
いよいよ描こうと思い
制作に入りましたが、
なかなか思ったように描けません。
そこで、
あらためて沖縄で描いた
これらのスケッチを自宅で見たとき
ようやく記憶が蘇ってきました。
同じものでも、
昼間と夜では見える印象も
色の鮮やかさや影の濃さも
違って見えるのと同じように、
現地でわたしが描いたスケッチは
沖縄の強く眩しい光ごと
描き留められているかのように、
どこまでも明るい色で表現されていました。
現地スケッチの威力を
目の当たりにした出来事でした。
白い画用紙からの照り返しが眩しい
沖縄の光の中で
食い入るように観ながら描いたスケッチが、
振り切れるような鮮やかな色で
透き通るように咲き誇る
美しいブーゲンビリアの姿を
思い出させてくれました。
絵を描くということ
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『 Bougainvillea 』水彩画 by Nori
沖縄で描いた水彩スケッチの色をもとに
自宅で完成させた作品が上の完成写真です。
人生のなかで出会う
目が覚めるような喜びや
心が救われるような感動が
絵を通して再びもたらされ
周りの人にも伝わることは
ちょっとした奇跡に思えて、
とても幸せなことだと感じます。
一方で、
絵は
悲しみや苦しみといった
辛い時に寄り添ってくれるもの
でもあります。
苦難の道に耐え続けていらっしゃる方に
一時の行為や言葉がけだけでなく
深く心を寄せ続けるひとつの形が
私にとっての
「絵を描く」ということです。
この想いは、
これからも変わることはありません。
芸術の目的である『美』について
▼ こちらで書きました。


